毘沙幢山無為院(びしゃどうざんむいいん)照願寺。美和地域鷲子(とりのこ)にある、二十四輩第十七番の浄土真宗大谷派の寺院です。
開基の念信房勝渓(ねんしんぼうしょうけい)は、現在の照願寺の南方に位置する山上にあった高沢城の城主 高沢伊賀守氏信で、自らの本尊 観音菩薩と父の遺言によって、当時稲田(笠間市)に住していた親鸞の門下になったと伝えられています。貞応元年(1222)、緒川地域小舟の毘沙幢に開基しましたが、その後、鷲子の春丸の地を経て、現在地に移りました。
県指定文化財の聖徳太子立像や、市指定文化財の親鸞聖人伝絵(全4巻)を所蔵しています。
(参考/常陸大宮市歴史民俗資料館企画展「親鸞の高弟たちー常陸大宮の二十四輩ー」展示解説 2012)