小野天神前遺跡

おのてんじんまえいせき

 大宮地域那珂川東岸の標高55~60mの台地上に位置する小野字天神前にある縄文時代早期から奈良・平安時代までの複合遺跡。特に、人面付土器が3点出土した弥生時代の再葬墓遺跡として有名です。

 古くから著名な当遺跡の大部分は畑で、昭和40年代後半にゴボウ栽培が開始されると同時に縄文時代を中心とする多くの遺物が出土していました。そのような中、耕作中に人面付土器を含む弥生再葬墓とみられる遺構が発見されたのを機に、昭和51年8月、茨城県立歴史館が16m四方ほどの面積の発掘調査を行ない、人面付土器2点を含む再葬墓遺構を確認しました。発掘調査の出土品は茨城県立歴史館で所蔵・管理し、弥生再葬墓関連の遺物は県指定文化財となっています。

 小野天神前で採集された石器や土偶などの遺物の一部は、常陸大宮市歴史民俗資料館大宮館の常設展示で見ることができます。

(参考/『大宮町史』昭和52)