二十四輩とは、親鸞が関東で布教していた時の高弟で、その教えを伝えた24人、また、彼らを開基とする寺院のことです。もともとは「二十余輩」と記されていたものが、「二十四輩」と転じたものと考えられています。
二十四輩は、親鸞から直接教えを授かった弟子たちで、数多い門弟からこの24人が選ばれた経緯は不明ですが、14世紀半ば頃には成立したとみられ、大洗町の願入寺が所蔵する「二十四輩牒(にじゅうよはいちょう)」などからその名を知ることができます。
長年の間に移転や再建を繰り返したり、元の寺から分かれたりするうちに、二十四輩格を持つ寺院は180ほどに増えた時期があったそうですが、その後「二十四輩会」によって正統の二十四輩寺院43ケ寺が選定され、現在に至っています。埼玉県を除く関東地方を中心として、福島、長野、新潟、宮城、岩手に分布していますが、親鸞が長年滞在した茨城県には最も多い28ケ寺、その中でも常陸大宮市内には県内最多の6ケ寺が存在します。
市内にある二十四輩寺院は下記の通り。詳細は各寺院の項目を参照してください。
第十二番 善念(ぜんねん) 善徳寺(美和地域鷲子)
第十六番 穴沢の入信(あなさわのにゅうしん) 寿命寺(御前山地域野口)
第十七番 念信(ねんしん) 照願寺(美和地域鷲子)
第十九番 明法(みょうほう) 法専寺(大宮地域東野)
第二十番 慈善(じぜん) 常弘寺(大宮地域石沢)
第二十四番 唯円(ゆいえん) 本泉寺(山方地域野上)
(参考/常陸大宮市歴史民俗資料館企画展「親鸞の高弟たちー常陸大宮の二十四輩ー」展示解説 2012)