美和地域、鷲子にあった道しるべに関する笑い話です。
「むかし、一人の旅人が、常陸国(茨城県)から下野国(栃木県)へ向かって山道を急いでいました。夕暮れも近づき、鷲子山(とりのこさん)という高い山がせまる、人家もないさびしく細い山道にさしかかるところで、ひとつの道しるべが旅人の目にはいりました。
その道しるべには、
「はとうからすやまとりのこみち」
と刻まれていました。旅人はこれを
「はと(鳩)、う(鵜)、からす(烏)、やまどり(山鳥)の小道」
と読み、とても人が通ることはできない道なのだと、今来た道を引き返してしまったそうです。
正しくは、「馬頭、烏山、鷲子道」。
この有名な道しるべは行方知れずとなり、現在は、新しいものが「物産センター北斗星(道の駅みわ)」駐車場(平成7年)、栃木県那珂川町側に伴睦峠(ばんぼくとうげ)旧道(昭和48年)、鷲子山上神社矢又登山口(年代不明)に建っています。
(参考/広報 常陸大宮「ふるさと見て歩き 39」平成20年7月)